「外壁塗装で本当に断熱効果があるの?」と疑問に思う方は多いはず。
断熱塗料は、特殊な成分によって熱の伝わりを抑え、夏は涼しく冬は暖かい住まいをサポートする効果が期待できます。
本記事では、断熱塗料の仕組みや実際に期待できる効果、メリット・デメリットについて、初心者にもわかりやすく深掘りして解説します。
目次
外壁塗装の断熱効果はどれくらい期待できる?
外壁塗装による断熱効果は、適切な断熱塗料を使用すれば夏場で室温が2〜3℃程度下がるなど、体感温度や冷房効率の向上が期待できます。
実際の実測データでは、断熱塗料を施工した建物で未施工の場合と比べて室温が2.3〜2.5℃低下した事例や、屋根表面温度が10℃以上下がったケースも報告されています。
また、断熱塗料は熱の伝わりを抑えるため、冷暖房の効きが良くなり電気代削減にもつながります。
ただし、建物の構造や塗料の性能によって効果の幅はあり、劇的な断熱性能を求める場合は断熱材の追加など他の対策と併用するのが現実的です。
外壁塗装の断熱効果の仕組み
外壁塗装の断熱効果の仕組みは、塗料に含まれる特殊な成分が熱の伝わりを抑え、室内の温度変化を緩やかにすることにあります。
断熱塗料には中空セラミックビーズなどの素材が配合されており、これらが塗膜内に微細な空気層を形成します。
この空気層が熱の伝導を妨げ、外壁や屋根が受けた太陽光の熱が室内に伝わるまでの時間を長くすることで、夏場の急激な室温上昇を防ぐというわけです。
また、断熱塗料は太陽光に含まれる赤外線を反射する働きもあり、そもそも塗装面自体の温度上昇を抑えるダブルの効果を発揮します。
この結果、夏は外の熱が室内に入りにくく、冬は室内の暖気が外へ逃げにくい状態を作り出せるため、一年を通じて快適な住環境を維持しやすくなります。
さらに、冷暖房効率の向上や光熱費の削減、結露防止といった副次的なメリットも期待できるのが断熱塗料の特徴です。
断熱塗料と遮熱塗料の違い
結論から言うと、断熱塗料は「熱の出入り自体を抑える塗料」、遮熱塗料は「太陽熱を反射して夏の暑さを防ぐ塗料」という違いがあります。
断熱塗料 | 遮熱塗料 | |
---|---|---|
主な効果 | 熱の伝わりを抑え室温を保つ | 太陽熱を反射し温度上昇を防ぐ |
夏 | 室内の涼しさを保つ | 室温の上昇を抑える |
冬 | 室内の暖かさを逃がさない | 保温効果はほぼない |
コスト | 遮熱塗料よりやや高価 | 比較的安価 |
耐用年数 | 長め(15~20年) | 標準(10~12年) |
断熱塗料は、熱伝導を抑えることで夏は外からの熱を遮り、冬は室内の暖かさを逃がしにくくします。
つまり一年を通して快適な室温を保てるのが特徴です。
一方、遮熱塗料は太陽光を反射して夏の室温上昇を防ぐのが主な役割で、冬の保温効果は期待できません。
どちらも冷暖房の効率アップや省エネに役立ちますが、冬の寒さ対策も重視したいなら断熱塗料が適しています。
外壁や屋根の塗装だけで断熱する事は難しい?
外壁や屋根の塗装だけで建物全体を断熱するのは難しい、というのが事実です。
塗装による断熱効果は、断熱材のように厚みがあるわけではなく、塗膜の厚さはせいぜい0.5ミリ程度なので、熱の伝わりを完全に遮断することはできません。
しかし、断熱塗料に含まれるセラミックビーズなどの成分が太陽光や熱を反射し、表面温度の上昇を抑えることで、室内温度の変化を緩やかにし、冷暖房効率の向上や結露の抑制といった一定の効果は期待できます。
特に夏場の暑さや冬場の寒さが厳しい地域では、塗装による断熱対策はコストパフォーマンスも良く、快適な住環境づくりの一助となるため、おすすめできる選択肢と言えるでしょう。
外壁の断熱塗装をする予算の目安
外壁の断熱塗装を行う場合、30坪の住宅でおおよそ100万円前後が予算の目安となります。
以下の表に、一般的な外壁塗装と断熱塗装の費用目安をまとめました。
塗装の種類 | 30坪の費用相場 |
---|---|
一般塗装 | 60万~90万円 |
断熱塗装 | 100万~110万円 |
断熱塗料は通常の塗料よりも材料費が高く、施工にも手間がかかるため、一般的な外壁塗装より費用が上がる傾向があります。
断熱塗装では、1㎡あたり2,300~4,500円程度が目安となり、30坪(約100㎡)の場合は100万円前後が相場です。
断熱効果による冷暖房費の節約や快適な室内環境を重視するなら、長期的なコストパフォーマンスも考慮して予算を組むのがおすすめです。
断熱塗料のメリット・デメリット
断熱塗料にするメリット・デメリットについて具体的に見ていきましょう。
メリット
・一年を通して快適な室温を保ちやすい
・光熱費の削減につながる
・耐久性が高く、塗り替え頻度を抑えられる
断熱塗料の最大のメリットは、夏の暑さだけでなく冬の寒さも和らげ、一年を通して快適な室内環境を実現できるところです。
塗膜が外部からの熱の侵入や、室内の熱が外へ逃げるのを抑えるため、冷暖房の効率が上がり、結果として光熱費の削減につながります。
また、断熱塗料は一般的な塗料よりも耐久性が高い商品が多く、15~20年の長寿命を誇るものもあります。
そのため、塗り替え頻度が減り、長期的なコストパフォーマンスにも優れているのもメリットと言えるでしょう。
さらに、結露の発生を抑えカビの発生を防ぐ効果や、防音・遮音効果も期待できるため、住まいの快適性向上に役立ちます。
デメリット
・初期費用が高い
・家の構造によっては効果を実感しにくい
・適切な施工が求められる
断熱塗料はメリットが多い一方、断熱塗料は一般的な塗料に比べて材料費や施工費が高く、初期費用が1.5~2倍程度になることが多いです。
例えば、30坪の住宅で外壁と屋根を断熱塗料で塗装すると、130万~200万円ほどかかるケースもあります。
また、既に断熱材がしっかり入っている住宅や、外壁や屋根が白系で熱の吸収が少ない家では、断熱塗料の効果を体感しにくい場合があります。
さらに、断熱塗料は施工方法によって性能が大きく左右されるため、信頼できる業者選びや適切な施工が重要です。
期待した効果を得るためには、家の構造や地域の気候に合わせた塗料選びも欠かせません。
まとめ:外壁塗装の断熱効果は夏や冬に有効!
外壁塗装の断熱効果は、塗料に含まれる特殊成分が熱の伝導や太陽光の反射を通じて、夏の暑さや冬の寒さを和らげる仕組みにあります。
塗装だけで完璧な断熱は難しいものの、室温の安定や冷暖房費の削減、結露の抑制など、快適な住環境づくりに一定の効果が期待できます。
初期費用や家の構造による効果の違いなど注意点もありますが、コストパフォーマンスや長期的なメリットを考えると、断熱塗料は外壁リフォームの有力な選択肢と言えるでしょう。
断熱塗料による外壁塗装は、夏の暑さや冬の寒さを和らげ、冷暖房の効率アップや結露防止、さらには光熱費の節約にもつながる優れた選択肢です。
ただし、断熱効果をしっかり実感するには、塗料選びや施工技術が重要になります。
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