戸建ての家では、外壁塗装の色によって与える印象が大きく異なるため、色選びは非常に重要です。
清潔感や爽やかな印象を与えることから、外壁の色の中でも白は人気なカラーです。
そこで、今回は外壁に白色がおすすめな理由、汚れへの対策などを具体的に解説します。
目次
外壁に白をおすすめする理由
外壁塗装に白がおすすめな理由は、見た目の清潔感や配色のしやすさだけではありません。
家を大きく見せたり、暑い夏を快適に過ごせるなど、住環境にも大きなメリットがあります。
爽やかで清潔感がある
白は明るく清潔感があり、気分が晴れやかになるという特徴があります。
「白」という色は、すべての色の中で最も明るい色で、光の反射率が高く明るい印象を与えます。
もし家の雰囲気で「シンプル」「清潔感がほしい」場合は、外壁に白を取り入れてみてはいかがでしょうか。
他の色との配色も自由自在
白は無彩色(色味のないカラー)で主張が強くないため、他の色との配色次第でガラっと印象を変えることができます。
たとえば、黒×白でモノトーンカラーにすればモダンな印象、パステルカラーならナチュラルで可愛らしい雰囲気に仕上げることも可能です。
屋根の色や雨どい、サッシの色との組み合わせを考えれば、無限に家をコーディネートすることができるのが外壁を白にするメリットと言えるでしょう。
開放感があって家を大きく見せる効果がある
白は光を反射する膨張色で、開放感があり通常の大きさよりも大きく見せる効果があります。
また、視覚だけではなく気分もリラックスさせて開放的になるのが白の特徴です。
夏場が涼しく快適に過ごせる
白は光の反射率が強いため、暗い色よりも温度上昇を抑制する効果もあります。
また、外部からの熱が伝わりづらい特性もあるので、そもそも外壁自体の温度も上がりにくく夏場は快適に過ごしやすいのが特徴です。
ただし、外壁を白にしたからといって必ず体感温度が低くなるわけではありません。
地域の気候、住宅の設計によっても外壁の温度に与える影響は異なるので注意しましょう。
外壁に白を選ぶときの注意点
外壁に白を選ぶと配色のしやすさはもちろん、住環境にもメリットが多いことをお伝えしました。
しかし、「白」というと汚れが目立つという印象がある人も多いでしょう。
そこで、外壁に白を選ぶときの注意点について紹介します。
汚れが目立ちやすい
外壁塗装を白にすることで、他の色に比べて汚れが目立ちやすくなります。
とくに、通行量の多い道路に面している場合は、車の排気ガス・土埃が黒い汚れとなって現れたり、サッシに溜まったホコリが雨で流れることで雨だれも目立ちやすいので注意しましょう。
また、日当たり・風通しが悪い部分は、コケや藻などが発生することで緑色に変色することもあるので、建物の立地条件にも気を配る必要があります。
白の外壁にするときは、後述する汚れが目立ちにくい塗料などを活用し、汚れを事前に防止するのがおすすめです。
白の外壁は劣化症状がわかりづらい
白の外壁にした場合は「チョーキング現象」と呼ばれる経年劣化の症状がわかりづらいため、対処が遅れてしまうこともあります。
経年劣化の目安の一つである「チョーキング現象」は、塗膜が劣化することで粉上になる現象です。
このチョーキング現象は、劣化した外壁を触ると白い粉がつくことでわかりますが、白色の外壁では気づきづらくなります。
チョーキング現象は、放置することで雨水を吸収して「藻・コケ」が発生してカビの原因になるほか、時間が経つとひび割れが起こることもあるので注意が必要です。
白色の外壁をおしゃれにするポイント
白色は何色と合わせても合う色ですが、最近の流行りも含めておしゃれな組み合わせを紹介します。
ツートーンカラーでシンプルだけどおしゃれに
白と他の色を組み合わせて2色で塗る方法を、ツートーンと言います。
1階と2階に分ける、縦に2色で分ける塗り方があり、白色の面積が多いとカジュアル、白色の面積が少ないと落ち着いたモダンな雰囲気になります。
自分の理想とする家の雰囲気に合わせて、選んでみてはいかがでしょうか。
白色の外壁に一部アクセントカラーで他の色を入れる
白色の外壁の一部に、アクセントカラーで差し色を入れるのもおすすめです。
一番多いのはベランダで、住宅から突き出している部分のみグレーや黒などを取り入れるとシンプルながらも個性を出すことが可能です。
白色の外壁×付帯部分の色だけ引き締めカラーを入れる
外壁は白色のみ、付帯部分だけ引き締めカラーを入れるのも良いでしょう。
付帯部分とは外壁や屋根以外の部分で、たとえば水切りや雨どい、軒天などがあります。
付帯部分をすべて同じカラーで統一することで、統一感が出てスッキリした印象になるのでおすすめです。
白の外壁にするときの汚れ対策
外壁を白にする場合、どうしても汚れが目立ちやすくなるのがデメリットになります。
そこで外壁を白にするならしておきたい汚れ対策について、具体的に見ていきましょう。
汚れが目立ちにくい塗料を使う
外壁を白にするなら、汚れが目立ちにくい塗料を使うことが重要です。
具体的には、以下のような塗料を使うのがおすすめです。
・低汚染塗料
・シリコン樹脂、フッ素樹脂などの高耐久な塗料
・光触媒塗料など、セルフクリーニング機能がついた塗料
外壁を白にするなら、低汚染塗料や高耐久な塗料、セルフクリーニング機能がついた塗料を使いましょう。
・低汚染塗料:塗膜の表面に特殊コーティングを施すことで、優れた親水性を発揮し汚れが付着しにくいのが特徴。
・高耐久な塗料:汚れにくい性質を持つのが特徴。
・セルフクリーニング機能付き塗料(光触媒塗料):太陽光で汚れを分解して雨で汚れを洗い流すことで汚れにくくなる性質を持った塗料。
低汚染塗料は、塗料は含まれる樹脂によってグレードがあり、グレードの高いと耐久性が高く長期間美しさを保ちやすくなります。
樹脂のグレードは「フッ素樹脂→シリコン樹脂→ウレタン樹脂→アクリル樹脂」の順番に高くなるため、「フッ素樹脂」もしくは「シリコン樹脂」を選ぶことをおすすめします。
ほかにも、外壁塗装で白を選ぶならセルフクリーニング機能がついた塗料も選択肢に入れておくと良いでしょう。
セルフクリーニング機能がついた塗料(光触媒塗料)とは、太陽光で汚れを分解して雨で汚れを洗い流すことで汚れにくくなる性質を持った塗料です。
セルフクリーニング機能塗料は、含まれている酸化チタンという物質の性質上、「白色の塗装」のみに使えるので検討してみてはいかがでしょうか。
雨だれ対策をしておく
雨だれ対策をしておかないと、汚れが雨と一緒に外壁に流れて汚れとして蓄積してしまうので注意が必要です。
サッシに溜まったホコリなどの汚れは雨と一緒に流れるため、2階など高所からでは対策をしておかないと白の外壁では目立ちやすいです。
雨だれ対策としては、汚れが流れやすい場所に「雨だれを防ぐ商品」を取り付けるのがおすすめです。
まとめ
戸建ての外壁の中でも白色は人気のカラーで、単色はもちろん、他の色と組み合わせてもどんな色とも相性抜群なので、シンプルにも個性的にもできるのが特徴です。
和風建築・洋服建築など、家のテイストにも縛られないので、使いやすいのも白のメリットです。
ただし、白色は建物の立地条件や塗料のグレードによって汚れが目立ちやすくなるので、対策をしないと外壁塗装する頻度が多くなり、将来的に費用がかかるので注意が必要です。